システム経営BLOG

寄り道映画批評「キャロル」

「キャロル」

ケイト・ブランシェット主演の2015年制作「キャロル」を見た。ニューヨークを濡れた映像で美しく描いた秀作。ケイト・ブランシェットが50年代のタイトスカートに身を包み匂うように美しい。

 

この映画に出てくる男たちは、皆怒っている。キャロルの夫は、深く妻を愛していて、クリスマスを妻と娘と一緒に過ごしたいと自分の実家に誘うが、キャロルは拒絶する。もう一人の主役、テレーズに好意を寄せる男たちも彼女に怒っている。ボーイフレンドのリチャードは彼女をパリに誘うが、彼女はキャロルと旅に出ると言う。「きっと後悔するぞ」と言い残し、彼はテレーズの部屋から出ていく。

 

「キャロル」は秀逸な恋愛映画だ。恋愛や結婚の本質が映画によってあぶり出されてくる。この映画を観ていて、恋愛感情とは何かを考えているうち、脳の事が気になってきた。いろいろ調べて、怒りも悲しみも恋愛感情も脳内の「科学反応」つまり、「ケミカルリアクション」に強く影響されるとの考え方に出会った。

その考え方に沿って、キャロルに話を戻す。キャロルもテレーズも女性相手でしか、高揚しない。彼女たちの脳は、性をつかさどる部分が男性なのだろう。1950年代の話だから、こんなことは大っぴらには、言えない。生まれつき脳の構造が肉体的異性を対象にできないのだから、夫を愛せない(恋できない)のは当然で、努力で取り繕うにも限界がある。

このような極端なシチュエーションは、恋愛についての本質をあぶり出す。男女のふつうの恋愛でもつまりは「蓼食う虫も好きずき」という事だろうか。虫がどの蓼を好きなのかはその虫の「ケミカルリアクション」なのであって。虫の理性とは無縁でどうにもならない。これを人間の恋愛について置き換えれば、誰かがある人に恋愛感情を抱いても、その相手が好意を返してくれるかどうかは、その人の理性の問題ではなく、脳のケミカルリアクション次第と考えると、恋心を返してくれない相手を責めてもしょうがないということになる。男性に化学反応を起こさない女性を配置し恋愛を描いた、この映画はうまいことやったな、と思う。

ジョディフォスターは、実生活では人工授精で子供を授かり、女性を配偶者とし、公表してている。映画「キャロル」の主人公キャロルは、男性と結婚し、裕福な暮らしを手に入れ、子供を設けている。現代だから可能なのだと思うが、夫を苦しめたキャロルよりは、ジョディフォスターの生き方がいい感じがする。しかし、まあ「化学反応に左右されるなら、感情はあてにならない。」とも思える。映画のキャロルもう少し理性を使えたら、結婚はしかったかもしれない。あ。それでは映画にならないか・・・。

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正露丸

どこの家の救急箱にもたいていは入っている正露丸。効能を見ると軟便、下痢、食あたり、水あたり、はき下し、くだり腹、消化不良による下痢とあり、むし歯痛、虫歯にも効くとある。筆者もよく腹を壊しては、正露丸のお世話になった。砂糖を身にまとい飲みやすくした正露丸トーイ(糖衣)というのもあるが、あの独特の薬臭さが薬効を期待させるのか、筆者は普通の正露丸を好む。

最近、「飲んではいけない薬」という本の中で、正露丸が取り上げられているのを見た。最新の医学では下痢は止めずに悪いものを出し切ってしまうのがいいらしい。今になってそういわれてもという気がする。医学とはよく意見を買えるものだ。砂糖といえば、最近の糖質制限ブームもその一つ。10年前までは、話題にもならなかった糖分の制限が今ブームになっている。曰く、糖尿病、がん、認知症など、糖分は万病のもと、だそうだ。そういわれると気になり、ごはん少な目、お菓子は我慢という人も多いのではないか。

さて話は変わる。D カーネギー著の世界的ベストセラー、「人を動かす」(原題”How to get a friend and influence people”)は処世術の本として名高い。例えば、人との会話では自分がどんなにしゃべりたくても我慢して聞き役に回れ、とある。そのほうが相手に好意 を持たれるとのこと。これは真理である。竹下登元首相は人と話すとき徹底して聞き役に回った。「ほう、なるほど、さすが」としか言わなかった。竹下ファンが増 え、彼の元に多くの政治家が集まった。

聞き役を続け、還暦を過ぎるころから彼は無表情になった。まわりの人から、「竹下先生は何を考えているか解らないので恐ろしい」と言われた。人心が離れ始め、首相になってからの在位期間も短かった。

小泉純一郎元首相は晩年に花開いた人だ。若い頃から本音で人にぶつかってきた元首相は人から慕われるタイプではなく「変人」と言われ続けた。しか し、総理大臣になってからは思ったことをストレートに言葉に出すわかりやすさで国民の人気を博し、それまであまり親しくなかった政治家、例えば武部勤元自民党幹事長などは元首相が在任中忠誠を尽くした。

カーネギーの言う、「自分の本音は隠して相手に合わせよ」というアドバイスはあまり親しく無い人に対しては有効だ。仕事で知り合った取引先、そんな に近しくない同僚などには相手を喜ばせるカーネギー流は効果がある。しかし、長年つきあうであろう親友、家族、一蓮托生の仕事上のパートナーに対してはふさわしくない。本音を隠して表だけを取り繕っても早晩馬脚を現し、かえって相手に不信感をもたれる。

このことは正露丸に例えると良い。糖衣の正露丸(正露丸トーイ)は短時間ですぐ飲み込むから良いのであって、もし長い間なめてる飴なら、口の中で転がしているうちに苦みが出てくる。すると「お前は本当はそんなやつだったの か」と不信感が沸き起こる。長年つきあう相手には、素の正露丸の様に、「俺は苦いやつだけど体にはいいぞ」と素の自分でぶつかるに限る。年月を経る事に友情は厚くなるはずだ。

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哲学と宗教は何が違うのか?

プラトンはいっときイスラエルあたりに行って、自分の考えである「世界は合理的にできている」を説いて回ったらしい。その後この考え方は中東地域に根付いてユダヤ教に発展したようだ。ユダヤ教は「宇宙は全知全能のたった一つの神様がお造りになった。したがってすべて一つの真理に基づいて合理的にできている。」はずだ、というのが根本にある。この考え方はプラトン主義に他ならない。

このような合理主義はその後脈々と2000年以上受け継がれる。宗教としては、キリスト教、イスラム教と受け継がれ、科学としてはニュートン力学まで、哲学としてはデカルトまで続く。芸術にも影響を与える。写実的な古典派の絵画、数学的はバッハの音楽などは合理的で、神を思わせて美しい。

しかしその後これがどうも怪しくなってくる。科学ではゲーデルやアインシュタインあたりからが宇宙は合理的にはできていないのではないか、と言い出す。哲学ではニーチェが、神は死んだと言った。何も本当に神が死んだと言いたいのではない。神=合理主義と読み替えると、「合理主義は死んだ」といっている。

哲学であるプラト二ズム(プラトン主義)と、宗教であるユダヤ教やキリスト教。両方とも「合理主義」を信条としているのだが、この二つつまり「哲学」と「宗教」はどう違うのだろうか?

違いは・・、意外に答えるのが難しい。

相違を列挙すると・・。

同じ点

1)文献がある。哲学では著作、宗教では聖書や聖典など。

2)創始者がいる。哲学では歴史に名が残っている哲学者たち。宗教ではキリストやムハメッドなど教祖。

3)哲学も宗教もその論旨を自身の理屈でしか証明できない。

違う点

1)宗教には、教会やお寺などのわりあい立派な建造物が多いが、哲学にはない。

2)宗教では戦争になったりするが、哲学で戦争になったという話は聞いたことがない。

3)宗教団体という言葉はあるが、哲学団体という言葉はない。宗教は団体化するが哲学は団体化しないという事か。

三番目に書いた団体化という事がキーワードかもしれない。つまり、思想が思想のままなら哲学。それが団体化すれば宗教というわけだ。団体化という事は、政治化と言い換えても良い。つまり思想が政治化すれば宗教という事になりそうである。

こう考えると、政教分離とはおかしな言葉だ。思想が政治化して、宗教になるなら、政治化が宗教のレゾンデートルという事になる。にもかかわらす、宗教と政治を分けて考えるのは、なぜなのか?

一つ考えられるのは、ローマ帝国の庇護を受けるために、パウロが聖書で「ローマ人への手紙」で述べた、「人は今所属している政治権威に従うべきである。なぜならすべての政治権威は神様によって計画されたものだから。」という理屈。これにより世俗は政治が支配し、精神は宗教が支配するという二元支配がはじまり、政治は宗教を庇護し、宗教は政治に「戴冠」などを通じて権威を与える、「二王国論」が始まった。しかし、この理屈は「政教分離」などではなく、むしろ「政教相互依存」ともいうべき事態である。

東洋に目を向けると、インドの政治的リーダーであったマハトマ・ガンジーは熱心なヒンズー教徒だった。日本の政治リーダーの聖徳太子は仏教と切っても切り離せない。新大陸のアメリカは大統領が就任式で聖書に手を置く。これら政治リーダーは、特定の宗教と密接な関係で国を統治したと言える。

政教分離の本来の狙いを世界地図をじっと見ながら考えてみる。「政教分離」とは、実は「宗教」={政治の一形態」の前提の元、多数派宗教団体が、少数宗教団体からの決死の抵抗を回避するため、見た目上「宗教」と「政治」を分離したように見せかけ、少数宗教団体にある地域での共存を促す理屈ではないかと思えて来る。

紛争が記憶に新しい中東やボスニアなどを振り返ると、例えばボスニア。ある種の宗教であった共産主義がひとまとめにくくっていた地域が思想とともに崩壊し、混じって住んでいたムスリムとクリスチャンが「政教分離」の理屈を取り入れないまま、戦争に突入してしまった。今は分かれて住んでいる。

そこで、はたと思いついたのは、そのむかし仏教の布教活動を不要なものにした「檀家制度」を編み出した日本は、「政教分離」を最もうまく実践していた国だという事である。しかし、秀吉も長崎のキリスト教協会を檀家制度に組み入れた居たらに、もしかして弾圧をしなくてもよかったのでは・・・。

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日本人はなぜ英語ができないのか??という問題。

よく教育関係者の間で問題となるこの言葉。理由をいろいろ考えてみた。

まず理由として、よく言われるのは、「日本語と英語は違う」というもの。アメリカ人がフランス語をマスターするのは、日本語をマスターするより容易に違いない。女優のジョディ・フォスターはフランス語が堪能で、フランス語の吹き替えは自分の声を入れるらしい。

日本人が中国語をマスターするのと、フランス語をマスターするのではどちらが容易だろうか。中国語は漢字を使っているし中国と日本は歴史的に見て深いつながりがあるので、中国語の方が容易に見える。しかし、中国語学習者は皆苦戦している。

うーん。だんだん解らなくなってきた。

学習者が少ない言語を話す人は皆かなりレベルが高い。チェブラーシカというロシアのキャラクターを日本で使うため、原作者と交渉に行ったときロシア語ができる知人に同行してもらったが、完璧なロシア語と評判だった。

海外に住んだ経験のある日本人で英語ができない人は、会社の転勤などで海外に赴任した人達だ。一方、できる人はグリーンカードを取って永住を決意した人達。ほとんどネイティブのレベルの英語は使う。ある女性の元部下は、筆者も交えてアメリカの会社と電話会議をしたが、相手に彼女が日本人だとは気づかれなかった。

欧米留学経験者。英語ができない人が案外多い。テレビ局時代のある先輩はアメリカの有名私大を卒業して、卒業後はアメリカ人にアメリカ史を教えていたそうだ。そのころは英語が堪能だったはずであるが、私が知り合ったころには、独学の私より英語ができなかった。

いろいろ書き連ねたが、俯瞰してみるとどうもニーズがある人は外国語を習得しやすいようだ。

さて、日本人がなぜ英語ができないか、という本題に戻る。日本人は、受験以外、英語へのニーズが実はあまりない。普段の生活で英語が必要という事はまずない。

話は明治時代にさかのぼる。西周(にしあまね)や福沢諭吉は、欧米で生まれた近代の言葉を日本語に訳した。鉄道、新聞、改札、電話、哲学、経済などの言葉はrailway, newspaper, exit, telephone, philosophy, economicsなどの日本語訳である。これで、日本人は近代文明を自国語で勉強できた。アジアの国々、例えばフィリピン、インドネシア、マレーシアなどは近代語の自国訳語がないため、大学の教科書はいまだに英語だ。

日本人は会社に入って英語を使うことはまずない。筆者は出版社とテレビ局にいたが、英語は全く必要なかった。

日常生活を振り返ってみたい。たとえばテレビ。日本のテレビ番組はレベルがかなり高い。普通の日本人なら日本のドラマを見る方が海外のドラマを見るより断然楽しめる。日本の映画もまた面白い。テレビで放送すればハリウッドの予算100億円の映画より「極道の妻たち」の方が視聴率をとる。音楽も邦楽の売り上げは洋楽の4倍だ。

ここに「なぜ英語を学ぶか」というアンケート調査がある。1位は「趣味、自己啓発」。なんと英語学習者の65.1%が趣味を理由に英語を学んでいる。(2012年オリコン調べ)

見てきたように、幸運にもほとんどの日本人は、英語を話す差し迫ったニーズがない。英語を使う必要がないのだから「英語ができない」のは当然の帰着なわけで、表題の問題点の本質は、「日本人は英語ができない」ことを問題視するのが問題だ、と分かる。

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勇気の壁

meat思考の壁と呼び変えても良いかもしれませんね。例えば、男性でも上半身裸で銀座の街を平日に歩く事に少し抵抗があひとが大多数と思います。でも夏のビーチなら問題ない。会社で男同士で会議室で裸になるのは恥ずかしいけど、ゴルフの後に一緒に風呂に入るには何の抵抗もない。

やっていることは物理的に同じなのに、違った感情を抱くのは習慣とか文化がして良いこと悪いことを強力に強力に教え込んでいるからです。

女性をナンパするのもこれに似ている。以外に好みだな、と思っても声をかけられない人が大多数と思います。その人が運命の人かも知れなく、貴方の事を好きかも知れないのに。ちなみに私は平気で街行く人に声をかけることが出来ます。(恋人をゲットする目的で声をかけたことははありませんが)目的が相手の為なら声をかける気恥ずかしさを乗り越えられるのです。

一昨日JR総武線に真面目そうな女子高生がつり革の前にいました。結構かわいく英語の単語帳で日本語訳のところに緑色のラインマーカーを引いて赤い下敷きで黒く隠しかんきしていました。

私はこのブログでソシュール理論による言語習得法に関して詳説していますが、彼女の英語の勉強の仕方は効率が悪く、このままでは一生英語が好きにならないし使える様にならないかも知れないと思い、思い切って声をかけました。

最初、変なおじさんに声をかけられた彼女は戸惑いを隠せませんでしたが、「英語の勉強法についてアドバイスがあるのですが、お話ししてもいいですか?」と笑顔で話しかけたところ、かすかにうなずいたので説明をはじめました。彼女はMの欄を見ていてMEATとかMEETとかが並んでいました。

英語を見て日本語の訳を思い出すのはむしろ英語の能力を下げることになるので、出来れば日本語も消して思い出すのは日本語ではなく、MEATなら挽肉などの肉の映像、臭い、味など、MEATなら久々の友人と空港で待ち合わせして、出会ったときのシーンなどでその時の懐かしい気持ちとか空港の雑音などを思い出すと良いよといいました。

彼女は目を輝かせ始め、大きくうなずき、よく分かりました。本当に有り難う御座いますと、軽く礼をしてくれました。

彼女の英語の成績があがり大学に入学し、いろいろな事を学ぶうちに英語だけではなく全ての勉強は5感を総動員してその概念を鷲摑みにして口から食堂を通じて胃に超に、肝臓で貯めて血に載せて全身を巡らせて、自分のものになって行くんだと気づいてくれる感じがしています。

一昨日は、お節介でしたが、少しだけ良いことをしました。

でも、でも、でも問題の本質はここではありません。良いことなのに、中年男性が女子高生に声をかけると、援助交際など社会的タブーを思い出し思いとどまる人が多いであろうと言う事です。実は私もその壁に当たりましたが、乗り越えました。

そうぞうせいとは、そのようなタブー、あくまで善の為のタブーを打ち砕く事にあります。ここにくすぶっている火があるとします。火事を防ぐのに公衆の面前で臆面もなく達小便、女性はしゃがんで火を消すことができるか?

これが出来る人が、既成概念にとらわれずに真の創造性を発揮出来る人なのです。

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Q59.貴方は信仰心を持っていますか?

「鰯の頭も信心から」、ということわざがあります。昔の人は節分に、鬼退治としてイワシの頭を柊の枝にさして玄関に飾りました。つまらないものを信仰する人を皮肉る言葉です。でも、イワシの頭を飾り安心を得られるのであれば得るものは大きいと思います。

宗教を嫌う人、宗教を信仰しない人は、このイワシの頭・・・が出来ない人達です。心から信用し、理解し、帰依出来なければ信仰した事にはならないと考えるのです。しかし、自分の人生を預けるにも等しい、宗教の教義を完全に受け入れるのは容易な事ではありません。私も、特定の宗教の教義を100%受け入れてはいません。

しかし、私はイワシの頭を100%信じてはいませんが結構頼っています。さすがに鬼退治の為に頼っている訳ではありません。もちろん、イワシの頭を玄関に飾ってもいません。でも、神様の様なものに頼っているのです。心配事があると、「神様、助けてください」とお願いするのです。自分がまじめにベストを尽くせば神様が助けてくれると思って今までもずいぶん助けられたと考えています。

思い起こせば、ささやかな成功をおさめることが出来たり、苦難を乗り越える事が出来たのも、偶然にいい事が起こったからでした。この事を合理的に分析すると、神様のおかげと思うのが一番リアリティがあるのです。

自分は信仰心がない、と思っている経営者や経営幹部の方々は多いと思います。信仰心が無くても、神様にたまに頼ってみてはいかがでしょうか?偶然に助けられ、思い悩んでいた問題が解決したり、思ったより業績が上向いたりとしばらく時間をおくと実感されるに違いありません。

キリスト教の言葉に、「信じよ、さらば救われん」というのがありますが、どうも私の印象では、「すがりつけ、信じていなくても救われる」というのが真実な気がします。何しろ神様は広い心をお持ちなので。

第59章のまとめ

信じていなくてもいいから、たまに神様に頼ってみる。しばらくすると、ご利益があった事に気がつく。

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Q58.社長および社員は他社への説得やプレゼンテーションが得意ですかね?

プレゼンテーションは力です。プレゼン能力があれば食いっぱぐれはありません。オバマ大統領の勝因の一つはプレゼンテーション力と言われています。

数年前、アップルコンピュータのスティーブンジョブスのプレゼンを聞いたことがあります。大舞台の上で自信たっぷりに振る舞う彼は、見るものを釘付けにしました。何故釘付けに成ったか?それは彼の言葉は考えなくても、まるでスポンジが水を吸い込むように、頭の中に入ってしまうのです。パワーポイント(アップルのキーノートかも)を使っていましたが、ワンページワンセンテンスで細かくは口頭で説明していきます。英語がそんなに得意でなくとも十分に聞き取れます。

彼は、音楽事業を始めるとき、どのくらいのレコード会社が楽曲をITunesミュージックストアに提供してくれるかで成否が決まると思っていました。先ず、最も交渉の難しそうなソニーレコードに赴きました。先方のCEOはジョブズがプレゼンを初めてわずか3分ほどすっかり乗り気に成ったそうです。

彼がピクサーをディズニーに高額で売却し、ディズニーの個人筆頭株主に成ったのもプレゼン力、スタンフォード大学の卒業式であの有名なスピーチをしたのもプレゼン力です。

不肖私もプレゼンがうまいと言われていました。うまかったどうかは分かりませんが、プレゼン資料作成には時間を掛け分かりやすくし、声を出して練習もしました。このおかげで、会社設立時には資本金を得ることが出来たり、社員へのプレゼンで少なからず影響を与えることが出来たり、株主総会にも大変役立ちました。
プレゼンが苦手な人はバーバラミント著「書く技術考える技術」、ジェリーワイズマン著「パワープレゼンテーション」をおすすめします。
第58章のまとめ
プレゼンは力。社会で成功するための近道である。

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Q57.あなたは思い立ったら吉日で即実行に移すタイプですか?

なかなか着手出来ない人の中に完全主義者の人が多くいます。天の時、地の利、見方の士気などすべて揃わなければ開戦しないとの言い伝えがありますが、事ビジネスに限っては、早くやったもの勝ちです。

何故かと言えば、着手してから状況が変るからです。第16章で見たように「拙速」か「遅巧」か、とどちらが良いかと聞かれると、私は拙速をとります。立派な戦略を立てても、状況や相手の行動で状況はどんどん変わります。どのような展開に成るかはまさに、「わらしべ長者」か「人生万事塞翁が馬」のようなものと思います。多くの成功者はその成功の原因を「偶然が幸いした」といいます。しかし、この奥に隠されている真実は、多くの着手をしたから偶然にも出会えた、と言うことではないでしょうか?

プロイセンの将軍モルトケが100戦100勝だったのは組織論が良かっただけではありません。彼は、戦争に際して作戦を立てず、真っ白の心で臨んだそうです。もちろん彼の頭の内科には何十通りの作戦が入っていました。しかし、事前にどの作戦をとるかを決めずに、戦争現場に出向いた時に、天気、敵の様子、見方の様子などを見てどの作戦にするのか決めるそうです。彼は、戦争は戦う内に戦況が変わることをよく知っていだと思います。

私の本業インターネットの世界も今プログラム言語はruby on Railsというフレームワークが急速に伸びています。Rubyという言語を使ったこのフレームワークの特徴は、それまでタブーだった、開発しながら考える、つまり仕様を決るのに時間をかけないでいきなり開発に着手する。作りながらどんどん変えていくのです。状況の変化に対応する為には準備無しでいきなり本番に突入する事が大切です。

第57条のまとめ
準備はほどほどにしてとにかく着手し、いろいろ試すうちに成功の女神はやってくる。

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Q56.あなたのデスクはきれいに整理整頓されていますか?

私は時間管理や整理整頓が苦手です。今でも思い出すのは、株主総会リハーサルです。普通上場企業は株主総会に臨む時シナリオや想定問答集を作ります。そしてリハーサルを最低2回はやります。そこには、意地悪な株主を演じる専門家がやってきて、やいのやいのと質問する仕掛けです。

上場一年目の初めての株主総会。みな緊張し万端の準備をします。リハーサルを2回やり、前日は何が起るか分からないので総会会場のホテルに宿泊します。前日は日曜日だったので、私は夜の10時ごろチェックインするつもりで、妻とサーフィンに行っていました。サーフィンの帰り、そのときのCFOの若山さん(女性)から夜の6時くらいに電話がかかって来ました。今どこにいらっしゃいますか?とやや焦っている模様。「今千葉の勝浦にいます。」「・・・・・」しばらく無言、「あのー、株主総会の最終リハーサルで全役員、弁護士の先生や証券会社、事務局も髪林さんを待っているのですが・・?」そうです。この最終リハーサルを私は忘れていたのです。私が総会の司会者なので私がいなければ意味はありません。結局この日のリハーサルに私は欠席することに成りました。この時は深く反省し皆にお詫びしました。

これだけでは、ありません。なんと翌年の2回目の前日リハーサルも忘れてしまったのです。やはり前日は日曜日です。その日2時頃、管理担当役員より電話が入り「今どこですか」と聞かれました。それ以来、開口一番「今どこですか?」という部下からの電話は、私のトラウマに成っています。幸か不幸かそのときを妻と日吉でイタリアンを食べていたので、会場のホテルまで、45分でたどり着きました。そのときは、怒っている人、笑っている人様々でしたが、女性の役員よりこっぴどくしかられました。

私の人生は、時間の間違い、資料の紛失、パソコンのデータの紛失など捜し物やすっぽかしに溢れたものでした。300万円の現金を電話ボックスに忘れたり、妻と二人でバンコックの空港で乗り継ぎの時間を勘違いし大変な目に遭ったりです。また、いろいろな人迷惑をかけてしまいました。毎回引け目を感じ、叱られと本当にお恥ずかしい限りです。

一冊の本が私のゴミ箱の様な頭の中をすっかり掃除してくれました。その本は、リズダベンポートの「気がつくと机の上がぐちゃぐちゃに成っているあなたへ」という本です

それまで、なかなか整理できない自分のために、いろいろな収納法や片付けかたの本を読んできました。いいことも書いてあります。しかし、多くは理論が多く具体性に欠けていると思います。この本は著者が自分で実行しているアイディアが満載で内容は具体的です。よく手帳やカレンダーを仕事用、私生活用など分けることを勧める本もありますが、これがまさに株主総会リハーサルすっぽかし事件の真犯人だったのです。

本書は、乱雑な机は恐るべき人生の浪費であると指摘します。冒頭で紹介されている統計──平均的なビジネスマンは探しものをするためだけに1年間に1500時間を浪費している──はただごとではありません。毎年1か月位をかけて、何かを探しまわっているということになります。膨大な時間の浪費を防ぐために、本書が次の様な具体案を提案します。

①   デスクをコックピットにする(机のものの配置を具体的に提案)

②   毎日の「管制塔」を持つ(手帳について具体的仕様と使い方)

③   書類の”駆けこみ寺”をつく(時間が無く、とりあえずの時)

④   いま!決める(先延ばししない。今決めなければ永遠に決められない)

⑤   つねに優先順位を見きわめる(優先度の低い事は放って置く)

⑥   毎日の習慣(このような事を習慣化する)
また、「6か月以上保存しているもので一度も目を通さなかったものの95%はゴミ」「『あとで』というときは永久にやってこない」などの鋭い指摘。私が思わず安心したのは、「世界的なCEOも時間の75%は書類整理など仕事への準備に費やす」などです。私もかなりの時間を準備にあてていましたので、自分は効率の悪い人間で時間の無駄遣いをしていると悩んでおりました。実は捜し物をする前に、整理整頓に時間を費やしている人の法が効率が良いのです。真にクリエィティブな仕事をする為に整理整頓などの準備に時間を惜しまないことが良い結果をもたらします。

第56章のまとめ

机を片付けられない人は、毎年一ヶ月分の時間を空費している。

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Q55.あなたは自分のメンターといえる人物(知り合いでなくてもいい)をお持ちですか?

メンターとは何でしょう。それは、目に見えるお手本です。知り合いでも知り合いで無くても良い。困った時、決断を迫られた時にその人ならどう行動するだろう思い浮かべる様な人です。

どんな本も、メンターの肉声にかないません。どのようなケーススタディも、メンターの実体験にはかないません。それは、ちょうど車の運転を本だけで学べないように、実際の仕事の中にでも少なからず、本だけでは学べない事があります。

私は、日系2世のアメリカ人をメンターとしてきました。ご本人にはあなたは私のメンターだといったことは無いので、お気づきでは無いと思います。

特に私が見習いたいのは、①物事を大きく考えること。②決して人を傷つけ無いこと。どちらかと言えば、私は、人を傷つけてしまうタイプなので、「こんな場合彼ならどう行動するだろう?」といつも頭に浮かべます。

世の中で成功した人も、それぞれメンターを持っていたようです。

ノーベル平和賞を受賞した佐藤栄作のメンターは吉田茂でした。松下幸之助や稲盛和夫さんのメンターの1人は安岡正篤です。

オバマ大統領のメンターはこの本に登場したエブラハムリンカーンでは無いでしょうか?わざわざリンカーンの使った聖書で就任宣誓をしたのですから。

第55章のまとめ

メンターはかけがいの無い存在。教室や本では教えてくれない事を身をもって教えてくれる。迷った時、彼なら、彼女ならどう行動するだろう、とイメージしてみよう。

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ソシュール理論による外国語学習法

英語が全く駄目だった筆者が言語学者であるソシュールにヒントを得て生み出した2年でTOEIC900点をめざせる全く新しいアプローチの外国語取得方法を紹介します。

髪林孝司プロフィール

髪林孝司

髪林孝司:
システム経営コンサルタント
職歴:
株式会社リクルート
(住宅情報事業部)
株式会社テレビ東京
(経理部、営業部、国際営業部、編成部、マーケティング部、イ ンターネット部などを歴任)

2001年
テレビ東京ブロードバンド企画設立
代表取締役社長就任
(主要株主;テレビ東 京、NTT東日本、シャープ、NECインターチャネル、集英社、角川ホールディングス、 小学館プロダクション、DoCoMoドットコム、ボーダフォン)

2005年
同社東証マザーズ上場

2006年
インターエフエム買収
代表取締役社長就任(兼任)
11年連続赤字累損22億の会 社を1年で4000万弱の黒字会社にターンアラウンド

2008年6月
テレビ東京ブロードバンド取締役退任

略歴:
札幌生まれ
趣味:
ロードバイク
中華料理(家族の食事は私が作っています)
タブラ(インドの打楽器)