Q52.あなたは、人間が好きですか?
2010-07-04 (日)
経営者が成功するのに最も大切な資質とは何かという問いに関して私はいつも同じ答えを返します。それは、「人間が好きであること」です。会社の成功不成功は90%が人にまつわる事で決まります。従業員は優秀か、活性化しているか、幸せか、などです。従業員を会社にとっての競争上の最も影響力の大きいアセットと見なし、ここに情熱と愛情を注いで行くのが経営者の仕事です。
逆に人間嫌いの人にとって経営はやや難しい事と思います。このような人は、研究者、科学者、プロ棋士、アスリート、小説家、漫画家、タクシードライバー、大学の先生などいくらでも職業は有ります。
実は、人嫌いの人は意外に多い。あのピータードラッカーですら自分には先見性があるが、実業の世界では成功出来ないタイプで会社のマネジメントは苦手と公言しています。やはり組織を動かす人を目指すなら、人に関心が向かない人では長続きしません。
お釈迦様は6人の弟子に6通りの説法をしたと言われています。相手のレベルによって話す内容を変えたのです。社長にもこの能力が求められます。1人1人に関心を持ちそれぞれのレベルや課題を把握しそれぞれに最適なアドバイスする事が重要です。人嫌いではとても続きません。
では、人間嫌を自覚している人で、会社のマネジメントを担わなければ成らない人はどうすればいいのでしょうか?自分が人嫌いと決定的に思える場合は、直ちに管理職を辞め、研究職や現場の仕事、専門職などに職制を変えるべきです。さもなくば、上司である自分も、部下である若者たちも不幸に成ります。
第52章のまとめ
人嫌いでは、組織をマネジメント出来ない。