Q49.あなたは、リスクヘッジ型ですか、それともリスクテイク型ですか?
2010-06-27 (日)
リスクヘッジ型のリーダーが経営する会社で長い繁栄を続ける会社を私は知りません。無借金経営で守りに強いと言われた、食品メーカーの加ト吉は破綻しました。京セラも無借金ですが、これは資金に余裕があっただけで、大変なリスクを冒しています。そうKDDIの創業です。当時NTTと協奏するなどと大それた事は誰も考えませんでした。何しろNTTはもとをただせば逓信省、つまり国営企業です。日本たばこのライバルが国内でいない様に、NTTのライバルに成るのも難しいと皆思いました。
私が感心するのは、京セラが世界企業となり社長の稲盛さんも経済界のヒーローになった後にリスクをとっていることです。普通はある程度成功するとそれで満足し、あえてリスクを冒さない。ここに稲盛さんのすごさがあると思います。
最近読んだ本で、コカコーラの元社長ドナルドキーオ氏の「ビジネスで失敗する人の10の法則」があります。そこで取り上げられている話に、「先史時代の生活はリスクだらけでリスクに対する準備が生命を守る唯一の方法であった。」というのが有ります。つまり、我々の遺伝子には現代に必要な感覚以上にリスクをおそれる気質が組み込まれているとのこと。つまり現代人はリスクに対する恐怖を割り引いてちょうど良いくらいなのです。
ビジョナリーカンパニーに「トライアンドエラー」の項目が有ります。いろいろな事にチャレンジして初めてものになる商品が生まれる。多くのトライ無くして新商品はなく、新商品なしに会社の将来はない、とのことです。リスクを取らないリスクを認識出来る様になるのは大分先のようです。