Q21.経営陣と従業員とは中間管理職を介してコミュニケーションしていますかそれとも直接ですか?
2010-03-07 (日)
さて、次は組織のフラット化に関する話です。ピラミッド型組織では多くの中間管理職を経てお話がトップに行く。これがなぜいけないのか?それは、伝言ゲームの弊害をもろに受けるからです。
人への口頭のみによる伝言は時間を置くと正確に記憶されない。説明に十秒以上かかる情報は2人目で六十%、三人目で三十%しか正しく伝わらないというのが通説です。割に短い文、たとえば「昨日家の白いシャム猫が子猫を4匹生んだ」が口頭だけだの伝聞だと翌日三人目位に話が来るころには、「少し前、誰かの家で、白い子猫が生まれた」とやや曖昧になり、もう少し人数をくぐり、もう数日経つと、「白いペルシャ猫が生む子供の数は四匹くらいだそうだ」などと全然違う意味になってしまったりします。
カトリック教徒はローマ教皇を頂点に三億人の組織です。なんとこの兆大な組織はわずか七階層で運営されています。伝言ゲームを極力排除した形になっています。
会社を見ると千人規模の会社でも七階層以上で運営されている場合が多い。私のいたテレビ局本社の従業員は800人程度でしたが、階層は ①平社員。②主任、③課長、④副部長、⑤部長、⑥局次長、⑦局長、⑧取締役、⑨常務、専務取締役、⑩副社長、⑪社長、⑫会長と何と一二もの階層がありました。何をするにもこの階層順に提案を上の階層の会議に伝言で上げていき、数回の伝言ゲームののち、常務会で審議され決定される仕組みでした。しかしこれは特別ではありません。他のテレビ局も同様。最大手広告会社の電通も同じで、私の予想では世の中にあるごく普通の会社もこのような組織に成っていると思います。
ソフトバンクの人から聞いた話ですが、孫社長は、誰かから報告を受けるとき必ず現場で実際に仕事をしている人間から直接聞くことにしているそうです。管理職から間接的に聞くことを好まないようです。孫社長が説明を受ける光景は、孫社長が大きな部屋の巨大プロジェクタに向かい座っている。説明する人間は、孫社長のすぐ脇に構え説明に入る。という案配だそうです。孫社長は伝言ゲームの非効率性をよく知っていらっしゃるのだと思います。
孫社長は、現場の仕事もよく知っていると思います。それでも直接現場から生きた声を聞きたがる。ましてや現場に精通にていない社長であれば、現場力をつけるためにも「話は現場から直接聞く」に限ります。
伝言ゲームの弊害はいくら言っても言い切れないほどです。現場の人間が創意工夫したことを、できれば社長が直接聞く、そのようなフラットな組織が会社の活力を高め、従業員のやる気を引き出すと思います。
第21章のまとめ






