Q16.拙速でビジネスを展開するのと、満を持してビジネスを展開するのではどちらが成功する確率は多いと思いますか?
2010-03-01 (月)
「満を持しているうちに他社に先行され追いつけない」と言うのが真実の様です。10年ほど前の衛星放送の経緯を思い出します。まず、コンテンツの調達が出来ていなく、準備不足と指摘されながらも商社連合のパーフェクTVがスタートしました。次に、外資とソフトバンク連合のJスカイB、そして800万人の映画ファンを会員に持つTSUTAYA主導のDIRECTVがスタートです。TSUTAYAは会員の住所氏名やE―Mail、電話番号などの個人情報を抱えており、また全国の店舗でもキャンペーンが出来ると、有力候補と考えられていました。
私のいたテレビ局もアニメーションをDIRECTVのみに供給していました。
さて、ふたを開けてみるとパーフェクTVには先行者メリットとして他のCS局がサービス開始するまでの間にかなりの会員を集めてしまいました。また決定打は伸び悩んでいたJスカイBが合併し今のスカパーなった事です。有利と言われていたDIRECTVは撤退せざるを得ませんでした。私のいたモバイルコンテンツ業界も、先に始めたインデックス、サイバード、等が業界をリードしたままでした。
マイクロソフトはまだバグのある状態で新世代OSを発売し始める事で有名です。発売後不具合を調整してゆくというやり方です。万を辞さないで拙速に行動し、行動しながら改善していく。今のところこの方法は成功しています。
ところで、2009年現在で一番利益率のいい出版社をご存じですか?私の友人が社長を務める、「ディアゴスティーニ」です。利益率27%です。ここの高利益率の秘密は、実はシリーズごとに地方で一回出版してみて、だめならやめるという究極の拙速作戦に有ります。全国的に売られるのは、地方で売ってうまくいった物だけです。とにかく先に試して見る。顧客の反応は実際に販売してみないと分からないとこの会社は確信しています。
次のページの図表をご覧ください。

私がよく株主総会で使った図表です。ここで注目していただきたいのは、出遅れてうまく運営した場合と、拙速で下手にしか出来なかった場合の成果の比較です。拙速の方が果実は大きい。これは私が実際ビジネスで体験した現実です。孫子も「戦は、作戦は多少まずくとも相手より速く攻撃をする事が肝要である。」と言っています。
もちろんタイミングよく、さらにうまくやっていく事に超したことは有りません。申し上げたいのは、有望事業にはなるべく早いタイミングで参入した方がよいと言う事です。






