Q6.個々の社員の目標は、自らが設定していますか?それとも会社から与えられていますか?
2009-07-21 (火)
社員一人一人の目標が全社目標の部分集合になっているのが望ましい事が分かりました。では全社目標を踏まえた上で、社員各々の目標やゴールイメージはどのようなプロセスで設定されるべきでしょうか?
これは、第一章にあった自由と関連性があります。人間は自由に、自発的に決めたことは、他人から押し付けられたことより、真剣に取り組む傾向があります。何故なら、自分で目標を考えるプロセス自体に、責任感が育くまれる要素があり、また興味を持てる要素があるからです。また、自分の目標の背景を考えることにより。会社の現状、所属する業界の状況、ひいては社会の経済状況などに思いを寄せることにもつながります。
このような学びのプロセスを経るのと経ないのでは、取り組み方に大きな差が付きます。会社側から任務を一方的に命令されることは多くの会社で行われていることです。辞令を発令してから、異動の背景やポジションの重要性を説明しますが、はっきり申し上げて満足している人は少ないはずです。「サラリーマンだから当然」と言って、甘んじて受けている人は多いのではないでしょうか
少し話題はそれますが、この辞令一枚で人事異動という慣習は日本だけに見られる現象であることをみなさん御存じでしたか?特に勤務地の移動が伴ういわゆる転勤命令が絶対命令なのは日本だけです。
「超整理法」で有名な野口悠紀雄先生の本業は日本経済論です。著作の中に「1940年体制、さらば戦時経済」があります。
この本の論旨は、「現在日本企業で当然とされている考え方の始まりはそれほど古くなく、実は第二次世界大戦の戦時経済から始まって今でも続いている」、というものです。つまり現代企業の、「新卒採用」「終身雇用」「年功序列」「年齢給」「業界賃金一律制」「人事異動」などの制度は戦時中に確立され、戦後も官僚制とともに温存され、戦後の高度成長に貢献した、とのことです。
マッカーサーは憲法を変え、天皇の位置づけを変え、財閥解体など民主化を進めましたが、実は会社そのものを動かす仕組みには手を加えなかったらしいのです。
会社都合で紙切れ一枚の辞令に絶対従わなければ会社を辞めなければならないという暗黙の了解も戦時の軍事・経済体制で官僚や軍需産業などから始まり、やがてすべての組織に広まったそうです。
私が社長を務めていた会社では、本人の承諾なしに会社が一方的に部署や、勤務地を変える命令を出してはいけない、としていました。社員には非常に好評でした。
管理部門をやるか、営業をやるか、コンピュータのプログラムをやるかなど部門をまたいで、自分の役割を自分で考え決めるのです。私が感じた結論として、皆一旦自分で決めた後は、彼らは決死の覚悟で自分の目標達成に向かって努力していた。しかも楽しみながら、という事実です。
自分で決め、自分で道を切り開いていく、この過程で自分を成長させていく。仕事が「労働」から「学び」へと変わる瞬間です。
第6章のまとめ
自分で立てた目標は、他人に与えられた目標よりも、達成しようという熱意の面で勝る。また本人の勉強になる。







