英語を学ぶ上での落とし穴!裏切りは外人にはどう伝わっているか?
2009-07-08 (水)
知り合いの広告代理店辣腕営業ウーマンと、食事をとったときのことです。心なしかがっくりした様子でしたので、「どうしたの?」と聞きました。曰く「ヴォーグジャパン」創刊ディールを勝ち取った。そこまでは良かったのだけど、日本のクリエイティブチームが絶対自信を持っている、キャッチコピーがイギリス本部に却下されてしまった。時間も無いし非常に困っているとのことでした。イマイチだけどイギリス本部がOKを出しているコピーに切り替えようと思っている、とのこと。
そこで私は、「元々どういうコピーで行きたかったの?」と問うと「裏切りません」というコピーで行きたかった戸のことでした。確かに人の目を引く良いコピーです。今だにクリエイティブのみんなこれがいいと思っているようでした。
何故このコピーがイギリス人に却下されたのか、私にはすぐにぴーんときました。そこで、どうやってOKをもらうことになってるの?とプロセスを聞くと「英語に翻訳して許可をもらっている」との返事でした。
じゃあ、この「裏切りません」の翻訳語としてどの英語を使ったの?と聞くと予想通り”Betray”と訳して送ったとのことです。
日本語の「裏切りません」は「失望させません」という意味で使っています。
では、イギリス人はと言えば、下図を見てください。
日本語では考えてみると2つの意味があります。文字通り「裏切る」という意味と他に「期待を裏切らない」という意味があります。しかし残念ながら英語のBetrayにはこの期待を裏切ると言う意味が無いのです。英語のBetrayには、「ブルータスお前もか!」の卑劣な裏切り行為のイメージしかありません。
何故このような誤解が起きるのでしょうか?ソシュールさんの理論を学ぶとここのところが良く分かるようになります。次週より、具体的説明に入ります。ご期待下さい。