ソシュール理論による外国語取得法

英語を学ぶ上での落とし穴!裏切りは外人にはどう伝わっているか?

知り合いの広告代理店辣腕営業ウーマンと、食事をとったときのことです。心なしかがっくりした様子でしたので、「どうしたの?」と聞きました。曰く「ヴォーグジャパン」創刊ディールを勝ち取った。そこまでは良かったのだけど、日本のクリエイティブチームが絶対自信を持っている、キャッチコピーがイギリス本部に却下されてしまった。時間も無いし非常に困っているとのことでした。イマイチだけどイギリス本部がOKを出しているコピーに切り替えようと思っている、とのこと。

そこで私は、「元々どういうコピーで行きたかったの?」と問うと「裏切りません」というコピーで行きたかった戸のことでした。確かに人の目を引く良いコピーです。今だにクリエイティブのみんなこれがいいと思っているようでした。

何故このコピーがイギリス人に却下されたのか、私にはすぐにぴーんときました。そこで、どうやってOKをもらうことになってるの?とプロセスを聞くと「英語に翻訳して許可をもらっている」との返事でした。

じゃあ、この「裏切りません」の翻訳語としてどの英語を使ったの?と聞くと予想通り”Betray”と訳して送ったとのことです。

日本語の「裏切りません」は「失望させません」という意味で使っています。

では、イギリス人はと言えば、下図を見てください。

Betray4

日本語では考えてみると2つの意味があります。文字通り「裏切る」という意味と他に「期待を裏切らない」という意味があります。しかし残念ながら英語のBetrayにはこの期待を裏切ると言う意味が無いのです。英語のBetrayには、「ブルータスお前もか!」の卑劣な裏切り行為のイメージしかありません。

何故このような誤解が起きるのでしょうか?ソシュールさんの理論を学ぶとここのところが良く分かるようになります。次週より、具体的説明に入ります。ご期待下さい。

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ソシュール理論による外国語学習法

英語が全く駄目だった筆者が言語学者であるソシュールにヒントを得て生み出した2年でTOEIC900点をめざせる全く新しいアプローチの外国語取得方法を紹介します。

髪林孝司プロフィール

髪林孝司

髪林孝司:
システム経営コンサルタント
職歴:
株式会社リクルート
(住宅情報事業部)
株式会社テレビ東京
(経理部、営業部、国際営業部、編成部、マーケティング部、イ ンターネット部などを歴任)

2001年
テレビ東京ブロードバンド企画設立
代表取締役社長就任
(主要株主;テレビ東 京、NTT東日本、シャープ、NECインターチャネル、集英社、角川ホールディングス、 小学館プロダクション、DoCoMoドットコム、ボーダフォン)

2005年
同社東証マザーズ上場

2006年
インターエフエム買収
代表取締役社長就任(兼任)
11年連続赤字累損22億の会 社を1年で4000万弱の黒字会社にターンアラウンド

2008年6月
テレビ東京ブロードバンド取締役退任

趣味:
ロードバイク
中華料理(家族の食事は私が作っています)
タブラ(インドの打楽器)