うつの回復、それは突然やってくる
2010-02-13 (土)
私がうつの時につらかったのは、その時々のつらさもさることながら、このつらさが一生続くのではないか?と言う不安感です。うつは初めの頃はなかなか回復を実感できず一生直らないのではないかと落胆します。
病院に行き始めた年の春、気分の落ち込みを我慢しながら、毎年の花見シーズンに恒例だった親しい友人宅での花見パーティに参加しました。親友の奥さん(奥さんも今では親友)の言葉が当時の私を随分慰めてくれました。
彼女の友人でうつの人がいてやはり直らないのではと思い悩んでいた。回復がなかなかすすまなかったので絶望していたが、ある日突然回復が始まり、今では完全に直ってしまったとのこと。
そのときは、「あれっ、私は直っている」とキョトンとしたそうです。よく、英語の学習者が「なかなか英語が出来るようにならず、学習意欲を保つのが大変だったが、ある日急に英語が出来るようになった」と言います。実は私も若いときに英語で同じ体験をしました。ある日映画館に行って映画を見ていた所、字幕を見ていない自分を発見しあっけにとられたものです。
私のウツ回復も同じでした。最初のうちは、とにかくなかなか回復の兆しが見えない。直らないかも知れないという不安がますますうつを悪化させる堂々巡りでした。薬を変え6ヶ月程度経過したときに回復を実感し始めました。それからは毎日回復を実感出来る日が続き、人生に希望を持てるようになりました。
良く、うつに関する本に回復期は三寒四温とあります。つまり、良くなったり悪くなったりの日が続くと言うことです。私の場合も回復期には山谷がありました。しかし少なくとも山の日があることが解っただけで、将来は山の日が多くなっていくのだろうと類推でき大変救われた思いが下ものです。
そしてその日は突然訪れました。「あっ、俺は直った」と思える日がとうとう来たのです。うつに苦しむ皆さんも必ずこの「あれっ?直っている」と思える日が訪れます。