システム経営BLOG

正露丸

どこの家の救急箱にもたいていは入っている正露丸。効能を見ると軟便、下痢、食あたり、水あたり、はき下し、くだり腹、消化不良による下痢とあり、むし歯痛、虫歯にも効くとある。筆者もよく腹を壊しては、正露丸のお世話になった。砂糖を身にまとい飲みやすくした正露丸トーイ(糖衣)というのもあるが、あの独特の薬臭さが薬効を期待させるのか、筆者は普通の正露丸を好む。

最近、「飲んではいけない薬」という本の中で、正露丸が取り上げられているのを見た。最新の医学では下痢は止めずに悪いものを出し切ってしまうのがいいらしい。今になってそういわれてもという気がする。医学とはよく意見を買えるものだ。砂糖といえば、最近の糖質制限ブームもその一つ。10年前までは、話題にもならなかった糖分の制限が今ブームになっている。曰く、糖尿病、がん、認知症など、糖分は万病のもと、だそうだ。そういわれると気になり、ごはん少な目、お菓子は我慢という人も多いのではないか。

さて話は変わる。D カーネギー著の世界的ベストセラー、「人を動かす」(原題”How to get a friend and influence people”)は処世術の本として名高い。例えば、人との会話では自分がどんなにしゃべりたくても我慢して聞き役に回れ、とある。そのほうが相手に好意 を持たれるとのこと。これは真理である。竹下登元首相は人と話すとき徹底して聞き役に回った。「ほう、なるほど、さすが」としか言わなかった。竹下ファンが増 え、彼の元に多くの政治家が集まった。

聞き役を続け、還暦を過ぎるころから彼は無表情になった。まわりの人から、「竹下先生は何を考えているか解らないので恐ろしい」と言われた。人心が離れ始め、首相になってからの在位期間も短かった。

小泉純一郎元首相は晩年に花開いた人だ。若い頃から本音で人にぶつかってきた元首相は人から慕われるタイプではなく「変人」と言われ続けた。しか し、総理大臣になってからは思ったことをストレートに言葉に出すわかりやすさで国民の人気を博し、それまであまり親しくなかった政治家、例えば武部勤元自民党幹事長などは元首相が在任中忠誠を尽くした。

カーネギーの言う、「自分の本音は隠して相手に合わせよ」というアドバイスはあまり親しく無い人に対しては有効だ。仕事で知り合った取引先、そんな に近しくない同僚などには相手を喜ばせるカーネギー流は効果がある。しかし、長年つきあうであろう親友、家族、一蓮托生の仕事上のパートナーに対してはふさわしくない。本音を隠して表だけを取り繕っても早晩馬脚を現し、かえって相手に不信感をもたれる。

このことは正露丸に例えると良い。糖衣の正露丸(正露丸トーイ)は短時間ですぐ飲み込むから良いのであって、もし長い間なめてる飴なら、口の中で転がしているうちに苦みが出てくる。すると「お前は本当はそんなやつだったの か」と不信感が沸き起こる。長年つきあう相手には、素の正露丸の様に、「俺は苦いやつだけど体にはいいぞ」と素の自分でぶつかるに限る。年月を経る事に友情は厚くなるはずだ。

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ランキング

まずクイズ。次のランキングは何のランキングだろうか?

1位 乳離れ
2位 貼付
3位 続柄
4位 礼賛
5位 依存心
6位 漸く
7位 早急
8位 間髪
9位 代替
10位 政教分離
答。読み間違えの多い熟語ランキング。実際読んでみてほしい。わりと難しい。正しく読むコツはその言葉の本当の意味をじっくり考えて読んでみること。正解は自分で調べてください。

話は変わるが、プラトンはいっときイスラエルあたりに行って、「世界は合理的にできている」と説いて回ったらしい。その後この考え方は中東地域に根付いてユダヤ教に発展した、というのが宗教史家の一致した見方である。ユダヤ教は「宇宙はたった一つの神様がお造りになった。したがってすべて合理的にできている、はずだ。」というのが教義の根本にある。プラトン主義に他ならない。

このような合理主義はその後脈々と2000年以上受け継がれる。宗教としては、キリスト教、イスラム教と受け継がれ、科学としてはニュートン力学まで、哲学としてはデカルトまで続く。芸術にも影響を与える。写実的な古典派の絵画、数学的はバッハの音楽などは合理的で、神を思わせて美しい。

しかしその後これがどうも怪しくなってくる。科学ではゲーデルやアインシュタインあたりからが宇宙は合理的にはできていないのではないか、と言い出す。哲学ではニーチェが、神は死んだと言った。これは、神=合理主義と読み替えると、「合理主義は死んだ」という事になる。

プラトンもキリスト教も合理主義を標榜している。では、哲学である合理主義と宗教であるユダヤ教やキリスト教はどこが違うのだろかか?つまり、哲学と宗教はどこが違うのか。これは、意外に答えるのが難しい。

この二つどこが違うのか、相違点を列挙してみる。

同じ点

1)文献がある。哲学では著作、宗教では聖書や聖典など。

2)創始者がいる。哲学では歴史に名が残っている哲学者たち。宗教ではキリストやムハメッドなど教祖。

3)哲学も宗教もその論旨を自身の理屈でしか証明できない。

違う点

1)宗教には、教会やお寺などのわりあい立派な建造物が多いが、哲学にはない。

2)宗教では戦争になったりするが、哲学で戦争になったという話は聞いたことがない。

3)宗教団体という言葉はあるが、哲学団体という言葉はない。宗教は団体化するが哲学は団体化しないという事か。

そう、三番目に書いた団体化という事がキーワードかもしれない。つまり、思想が思想のままなら哲学。それが団体化すれば宗教というわけだ。団体化という事は、政治化と言い換えることができる。つまり思想が政治化すれば宗教という事になりそうだ。

こう考えると、政教分離とはおかしな言葉だ。政治化が宗教のレゾンデートルなのにもかかわらす、宗教と政治を分けて考えては、いくら考えても宗教の事はわからない。例えると、味噌が入っていない澄まし汁の事をいくら論じても、味噌汁の議論は深まらないのと同じだ。

マハトマ・ガンジーは熱心なヒンズー教徒だった。聖徳太子と仏教は切っても切り離せない。アメリカ大統領の就任式では皆聖書に手を置く。こう考えると、政教分離とはだれが言い出したのかといいたくなる。

話は漢字に戻る。正しく読むコツはその言葉の本当の意味をじっくり考えて読むことである。そこで、政教分離の本当の意味を知るべく、世界地図をじっと見てみる。紛争が記憶に新しい、中東やボスニアなどを眺めているうちに「政教分離」の正しい読み方が浮かんでくる。実は「せいきょうぶんり」ではなく「しゅうきょうぶんり」、つまり「宗教分離」と読むのではないかと思えてくる。

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ソシュール理論による外国語学習法

英語が全く駄目だった筆者が言語学者であるソシュールにヒントを得て生み出した2年でTOEIC900点をめざせる全く新しいアプローチの外国語取得方法を紹介します。

髪林孝司プロフィール

髪林孝司

髪林孝司:
システム経営コンサルタント
職歴:
株式会社リクルート
(住宅情報事業部)
株式会社テレビ東京
(経理部、営業部、国際営業部、編成部、マーケティング部、イ ンターネット部などを歴任)

2001年
テレビ東京ブロードバンド企画設立
代表取締役社長就任
(主要株主;テレビ東 京、NTT東日本、シャープ、NECインターチャネル、集英社、角川ホールディングス、 小学館プロダクション、DoCoMoドットコム、ボーダフォン)

2005年
同社東証マザーズ上場

2006年
インターエフエム買収
代表取締役社長就任(兼任)
11年連続赤字累損22億の会 社を1年で4000万弱の黒字会社にターンアラウンド

2008年6月
テレビ東京ブロードバンド取締役退任

略歴:
札幌生まれ
趣味:
ロードバイク
中華料理(家族の食事は私が作っています)
タブラ(インドの打楽器)